79AUの流動性プールから1435万ドル相当のUSDTが流出。79%のLP領収書がバーン済みでも、トークン契約内の権限が迂回した仕組みをBitqueryの調査が解説した。
79thVaultのトークン79AUのPancakeSwapプールが10月7日、1435万ドル相当のUSDTを失った。10月8日に公開されたBitqueryのオンチェーン調査によれば、流出は2つの販売ウォレットを通じて起きた。
バーン済みでも守られない流動性
79AUプールでは流動性提供者(LP)の領収書の79%がバーン済みだった。領収書をアクセス不能なアドレスへ送り、換金を不可能にする手法は「流動性のロック」の証明としてよく用いられる。だが79AUのトークン契約には、支払いなしでプールからトークンを取り出せる権限が残っており、その権限を持つアドレスがトークンを引き出してUSDTへ売却した。LP領収書の換金を経る道は完全に迂回された。
PancakeSwapのV2の公式文書では、LPトークンはプールの持ち分を示す領収書であって、取引されている資産そのものではない。領収書をバーンしてもトークン契約の残高ルールは書き換わらず、特権アドレスの権限も取り消されない。PancakeSwap自身のガイドも、領収書のバーンはスワップを止めないと明記している。
権限を持つのは2アドレス
Bitqueryは10月8日12時53分(UTC)時点のスナップショットで、引き出し権限を持つ2つのアドレスを特定した。1つは79AUのデプロイヤー、もう1つは新たに権限を与えられたウォレットだ。読み取り専用のシミュレーションでは、どちらのアドレスからもプールに残る79AUの約95%を取り出せることが確認された。テストに資金の移動は生じていない。
同じスナップショットは、未バーンの領収書21%を1つのウォレットが保有し、その持ち分について通常の換金権を持つことも示した。権限の行使とデプロイヤーの関与について、オンチェーン上のデータが意図まで確定するものではない。
1435万ドルの流出額、79%のバーン率、95%というシミュレーション結果はいずれもBitqueryの単一調査によるもので、10月8日時点の値である。暴露が終わったかどうかは、トークンの転送権限を改めて確認する必要がある。

