Broadcom(AVGO)2026年度第2四半期決算のハイライト:売上高が前年同期比48%増で9年ぶりの最高値、AI半導体収入は143%増、第3四半期AI見通しが市場予想を下回り時間外で急落
2026/06/04 04:14核心見解:
Broadcom (AVGO) 2026年度第2四半期の売上高およびEPSはいずれも市場予想をわずかに上回りました。半導体事業が全体の成長を力強く牽引した一方、AI半導体収入見通しはアナリスト予想を下回り、株価は時間外取引で大きく下落しました。AI需要は依然として強いものの、同社は市場の高い期待を上回るだけの追加的な情報を提供できず、高バリュエーション下で成長の柔軟性がより厳しく求められています。

詳細分析:
- 全体売上高と利益のパフォーマンス
- Q2調整後売上高:221.9億ドル、前年同期比約48%増(前四半期成長率29%)、2017年以来最高の四半期成長率で、アナリスト予想を約6,000万ドル=約0.3%上回りました。
- 調整後EPS:2.44ドル、前年同期比54%増(前四半期成長率28%)、アナリスト予想の2.39ドルを約2.1%上回りました。
- 売上高は初めて1四半期で220億ドルを突破し、収益品質も堅調ですが、サプライズの幅は小さく、市場の「驚き」には及びませんでした。
- 半導体ソリューション事業の業績
- Q2半導体ソリューション事業(ASIC含む)収入:150.1億ドル、前年同期比79%増(前四半期成長率52%)、市場予想146.5億ドルを約2.5%上回り、全体売上高の約68%を占めます。
- このうち、AI半導体収入は108億ドルで前年同期比約143%増、市場予想107億ドルをわずかに上回り、全売上高の約半分、半導体事業の7割程度を占めます。
- 主な要因:AIインフラ需要の強さ、カスタムASIC/XPUチップおよびデータセンターネットワークチップ、イーサネットスイッチチップなどでの強固な市場ポジション。
- インフラストラクチャソフトウェア事業の業績
- Q2インフラストラクチャソフトウェア事業収入(VMware含む):71.8億ドル、前年同期比9%増(前四半期は1%増)、全体売上高に占める割合は前四半期の39%から32%に低下。
- 同事業は安定的なサブスクリプションやエンタープライズ向けのソフトウェア収入を提供し、半導体サイクルの変動を平滑化し利益の弾力性を高めていますが、現時点では市場の関心はAI半導体の成長に集中しています。
- 資本支出および将来計画
- Broadcom CEO チャン・フーヤン氏は、OpenAI 向けに2027年に1.3GWのコンピューティングパワーを展開する契約を結んだと明かしました(2029年まで合計10GW協定の一部)。
- Meta向けに合計3GWのコンピューティングパワーを展開、最初の1GWの注文は2026年下半期より納品を開始予定。
- ApolloおよびBlackstoneとの協業を通じ、2028年までに20GW超のコンピューティングパワーを展開し、AIの演算需要へ対応します。
- 次四半期見通し(2026年度Q3)
- Q3全体売上高予想:約294億ドル、前年同期比約84%増、アナリスト予想の286.1億ドルを約2.8%上回る水準。
- Q3 AI半導体収入ガイダンス:160億ドル、前年同期比200%超の増加見通しですが、アナリスト予想の平均172億ドルを約7%下回ります。
- 通年のAIチップ売上高ガイダンス:560億ドルで、アナリスト予想平均576億ドルより約2.8%低い水準。
- 市場背景と投資家の懸念
- コアとなる矛盾点:AI需要は強いものの、ガイダンスがきわめて高い市場期待(特にAI収入の項目)を大きく上回らず、株価は年初来約40%上昇し(時価総額は直近で3,000億ドル超増加)、成長率に対する期待・ハードルが高まっています。
- 株価の反応:決算発表後の時間外取引で一時10%超下落、夜間で13%超下落。主に利益確定売りが要因であり決算そのものが弱いという訳ではありません。
- 投資家の懸念:AI収入の認識タイミング、長期受注の四半期収入への転換スピード、そして現在の高バリュエーションの水準を支えられるかどうか。
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